
お届けは来年1月
高値で掴んだ人が、損をする。
午後9時の直前からAppleのサイトを開いて待っていた人は、ほどなく妙な表示に出会うことになります。日本のApple Storeはアクセスが集中して、数分間は注文を完了できない状態が続きました。中国本土でも、天猫(Tmall)・京東(JD.com)・抖音(Douyin)のApple Storeがそろって重くなりました。
中国のSNSには、うまい言葉が残りました。「iPhone Duoの予約はコンサートのチケット取りと同じ。しかもアリーナ席だ」。
#予約開始30分で完売#納期は2027年1月#発売日は+1,800ドル#定価で買える日を待て
一、予約開始と同時に、サイトが落ちた01
2026年10月16日午後9時。日本のApple Storeは、数分間にわたって注文を完了できない状態が続きました。中国本土でも天猫・京東・抖音のApple Storeが同時に不安定になり、20時12分にようやく天猫へたどり着いた人は「勝った」と思った矢先、お届け予定日は12月5日と表示されました。買えたのは確かですが、発売日ではありません。
翌17日に各国の公式ストアを確認すると、お届け予定日はこうなっていました。
| 地域 | 公式の出荷予定日 |
|---|---|
| 日本 | 2027年1月22日 |
| 中国本土 | 2027年1月23日 |
| 米国 | 2027年1月25日 |
発売日の10月23日から1月22日まで、ちょうど91日・13週間。日本で10月23日に受け取れる分は、予約開始から30分で売り切れました。米国では1月29日と表示された利用者もいると報じられていますが、3日の差に意味はありません。どの国で買っても1月下旬——それが16日夜の現実でした。
関心の高さも本物です。中国本土の京東では予約数が260万件から309.5万件へ増えました。中国本土価格は256GBが15,999元、2TBが26,499元で、Apple史上最も高いiPhoneです。
ただし「最も高い」は、あくまでAppleの歴史の中での話。各国・地域の公式価格を人民元に換算すると、中国本土の15,999元は22市場中16番目、ちょうど真ん中に位置します。

最も安いのは米国で13,407元。日本は15,554元で中国本土とほぼ同じ水準、インドは20,953元、ブラジルは28,372元、トルコは31,450元で中国本土のほぼ2倍です。同じ端末に、市場によってここまでの差がついています。
値段で誰も諦めなかった。諦めさせたのは、台数でした。
二、詰まっているのは、ストレージではなく画面とヒンジ02
何より雄弁なのは、色も容量も関係なく、お届け予定日が同じだったことです。
通常のiPhoneなら、高価な1TBや2TBは注文が少ない分だけ納期が早く出ます。容量で変わる部品はストレージチップだけです。最安の256GBまで同じ日付に並んだということは、ボトルネックは容量と無関係な共通部品——折りたたみ有機ELパネルとヒンジにある、ということになります。
- アナリストのJeff Pu氏は、年内の生産予測を700万台から600万台へ下方修正。
- 同期のiPhone 18 Pro/Pro Maxは年内7,200万台の見込み。12倍の差を、70超の国と地域で分ける計算です。
- 最終組立の歩留まりは60%強。成熟した水準に達するまで半年から1年かかるとされています。
これは単なる「売り惜しみ」ではなく、折りたたみ構造そのものの工学的な現実です。ただ、結果として起きることは同じ——初期の割り当てがなくなれば、そこで終わりです。
三、上乗せは容量が違っても1,800ドル03
米国のeBayには、興味深い落札が2件出ています。2TBのナイトスカイが5,000ドル(約79万1,000円)、1TBの「予約確定済み」が4,400ドルです。
重要なのはここからです。定価に対する上乗せ額が、どちらもまったく同じ1,800ドル(約28万5,000円)でした。
日本の256GBは364,800円。米国より約15%(約4万9,000円)高く、中国本土より約1万3,000円安い水準です。上乗せ1,800ドルは、その日本価格の8割近くに達します。
中国本土のフリマアプリ「閑魚(Xianyu)」も、同じ構図です。256GBのホワイトが+5,408元、ブラックが+6,086元、512GBが+6,732元、1TBのブラックは最高+7,143元。転売業者が10月23日の発売日分に付けた値段は、6,000〜10,000元です。代行予約の手数料は398元から1,988元まであり、「当たらなければ返金なし」「流れたら返金なし」という条件も珍しくありません。
代行予約はサービスではなく宝くじです。当選確率を決めるのは供給量であって、あなたの手の速さではありません。
「300万人が予約して20万台。上海の自動車ナンバー(取得は抽選で、当選率が極めて低い)よりは、まだ優しい」
「Apple:我々は生産を制限している。転売屋:我々は知性を制限している。ユーザー:我々は残高を制限している」
四、モーメンツは3日、フリマでは半年泣く04
まず対照から。iPhone 18 Proシリーズは発売から1か月足らずで、北京・上海・広州といった大都市の直営店なら在庫をその場で買えます。iPhone Duoが売れているのは「発売日に持っている」というラベルであって、日常の必需品になったからではありません。
折りたたみ端末には、経験者がよく知る2つのコストがあります。
- 内側ディスプレイの修理が7,998元、外側が3,198元、バッテリーが1,898元(いずれも中国本土の修理価格)。
- 1年後の中古価格は40〜50%下落しても珍しくない。
モーメンツが3日、フリマでは半年泣く。転売屋が稼ぐのは感情で、あなたが失うのは差額です。
五、EZの提案はEasy05
- 自分で使うなら:いま注文すれば納期は1月です。生産が追いつけば予定日は前にずれるので、急がないなら11月中下旬まで待って定価で買うのが無難です。
- 発売日に欲しいなら:10月24日(土)に、各チャネルが店頭在庫を再確認するタイミングがあります。ここが定価で買える最後の窓です。それ以降は「手の速さ+回線+決済」を全部そろえるか、転売業者にお金を渡すかの二択しかありません。
- 転売目的なら:あなたは転売業者ではなく、転売業者の仕入れ先です。
- 代行予約は:手を出さない。「確実に当たります」という言葉の価値は、0円です。
iPhone Duoは確かに特別です。7.6インチの内側ディスプレイ、画面下カメラ、2nmのA20 Pro、チタンのヒンジ。Appleが初めて、スマートフォンを2つの形にした製品です。それでも、1週間早く手に入れるために約28万5,000円を払う理由にはなりません。
最後にひとこと。買えなかったことは、損ではありません。高値で掴むことこそ、損なのです。
容量・お届け予定日・上乗せの有無を、コメントで教えてください
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